2007年06月22日

バセドウなのに、甲状腺ホルモンの薬をもらうって???

診察で、「甲状腺機能亢進症です。甲状腺ホルモンが多すぎる状態です」と説明されたのに、処方箋を見たら、たとえば、チラージン(チラーヂン)とかレボチロキシンナトリウムというのが書いてある。これは、甲状腺ホルモンT4ですから、ただでさえ多くなっている甲状腺を足してどうする!?という話、けっこう聞きます。

甲状腺機能亢進症でもヨードを飲むという処方がある、という話を先日、書きましたが、甲状腺機能亢進症に対して、甲状腺のホルモン剤を処方されることってあるんです。甲状腺腫の場合、チラージンを多く処方して、それに反応したカラダの機構(フィードバック機構)で、値を下げちゃうということがあるみたいです。

一般には、抗甲状腺薬(メルカゾールとかプロパジールとか)と併用します。
まず、抗甲状腺薬で、甲状腺ホルモンが作られるのをブロックします。そして、2〜3ヶ月後から、低下気味になった甲状腺ホルモンをチラージンで補助してあげて、「ほれほれ、甲状腺はた〜んとあるよ」ということを刷り込みながら、分泌をうながすTSHの値が上がらないようにするというわけです。これでは、抗甲状腺薬によってホルモンをせっせと作ることをやめるし、甲状腺ホルモン補助で「つくらなきゃ!」という指令も止める、となるハズ。うまく効けば、ね!

甲状腺ホルモンT4からT3ができて、このT3が実際にはカラダで作用するので、低下症の治療で効果を急ぐときには、T4ではなくて、チロナミン、サイロニンという甲状腺ホルモンT3を使うこともあるみたいですが、亢進症治療のフィードバックでは、T3を使うことはあんまりないそうです。T4はゆっくり変化して、半減期(=量が半分になる期間)が1週間もある、のんびりさん♪ だから、安定してコントロールできるのです。

あとは、併用するとホルモンの量と薬のバランスを作りやすいとか、統計的に寛解が高くて、再発率が低いという先生もいます(異論を唱える先生もたくさんいます(笑))。とりあえずバランスを取りやすいなら、ホルモンの量と薬の量を確認するための採血や診察を、頻繁にしなくていいので、しょっちゅう病院にいかなくてもいい!というのは、かなり大きなメリットです。病院に行く、診察室でずっと待つ、というだけでストレス!! 病院に行かないですむなら、それがいいです! まあ、やさしくて、安心できて(そして男前で?)というようなドクターで、通院すると癒されるなら、話は別ですが。(ちなみに、わたしは意外に病院好き♪)

それから、特殊な例では、授乳している赤ちゃんが機能亢進しているときに、母乳をとおしてメルカゾールを与えて、お母さんのために、チラージンで甲状腺を補助するなんて論文もみかけました。チラージンも赤ちゃんに行くかもしれないけれど、母乳に入る率が違うという話なんでしょうね。これは未体験ゾーンです。どうなんでしょうね。お母さんもたいへんです。
posted by プロパジール | Comment(0) | TrackBack(0) | バセドウの治療
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